手話と筆談でパソコン上達 耳の不自由な人のために、手話や筆談を授業に取り入れたパソコンスクールが、葛飾区内に開校した。聴覚障害者にとってパソコンには、音声を介在させずに多くの人とのコミュニケーションを楽しめるという魅力があるが、既存の教室で操作方法をマスターすることは難しい。自らも難聴のハンデを持つ代表の益田修さん(41)は、「一人でも多くの聴覚障害者が豊かな生活を送れるように支援したい」と話している。 葛飾 聴覚障害者向けスクール開校 地下鉄千代田線綾瀬駅から徒歩三分のビル二階にある「かがやきパソコンスクール」(葛飾区小菅四)。室内には、十台のパソコンがずらりと並ぶ。 多摩市から通う聴覚障害者の永井留美子さん(29)が、無料で使える電子メールの利用法を質問すると、女性インストラクターが手話で説明をはじめた。この教室には手話や筆談に習熟したインストラクターが常駐している。 代表の益田さんが、同スクールを設立したのは、今年八月。大学卒業後の十六年間、NTTに勤めてきたが、昨年、四十歳になったのを機に「社会福祉に役立つことをしよう」と決意し、今年六月に退職した。 益田さん自身、趣味で二十年間パソコンを続け、耳が不自由でも、メールやチャットを介して多くの人とコミュニケーションできたり、自在に情報収集ができたりするインターネットの効用を痛感していた。 「しかし、我々には一般の教室での受講は難しく、相談できる相手も少ない。パソコンを買ったのに、結局使いこなせないままという人も多いんです。」長い間抱きつづけてきた不満が、同スクールの開校につながった。生徒はまだ十人足らずだが、「耳の不自由な仲間が楽しめる場所にしていけたら」と益田さんは語る。 受講生「HPで仲間探したい」 九月に入校した永井さんの希望は、自分のホームページを開設して、同じ舞踊好きの仲間を探すこと。「障害を感じることなく質問できるこのスクールで勉強を続けて、資格取得も目指したい」と夢を広げている。 問い合わせは同スクール(TEL3604・8501、FAX5629・9522)へ。
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かがやきパソコンスクールは、聴覚障害者・難聴者にやさしい情報保障のパソコンスクールです。 お客さまの多くは聴覚障害者の方です。お茶を飲みながら手話で情報交換をしたする「仲間同士の憩いの場」としてもご利用いただいています。また、企業さまにおいては聴覚障害者の社員研修等でご利用いただいております。 Kagayaki PasoconSchool. All rights reserved |